エスプレッソやカプチーノの国際基準

国や地域によって様々な形式のあるエスプレッソですが、基本的な国際基準は以下のようなものです。

@ソロ=SOLO
小カップ。シングル・ショットとも言う。イタリア以外ではソロと言わず単にエスプレッソとだけ言う。

Aドッピオ=doppio
ダブルサイズ。(ソロ×2)イタリアでは@の方式で飲まれる事が多く、この量では多いと言う認識です。


Bカプチーノ=cappuccino
フォームドミルク(泡立てた温かいミルク)の上に、カカオパウダーをふりかけた時の様が、僧侶の頭巾(カプッチョ)に似ている事からカプチーノと呼ばれるようになりました。
(ミルク40%・コーヒー60%)

Cカフェ ラッテ
カフェ・ラッテは、スチームドミルク(泡立てない温めただけのミルク)を使用したのがカフェ・ラッテ
(ミルク60%・コーヒー40%)

ちなみにカフェオレは、ミルクとコーヒーの割合が50%・50%
米国のシアトル系エスプレッソは

イタリアの濃厚なエスプレッソをベースにしていますが、コーヒーの焙煎度合いが遥かに深く、イタリア式とは味の面で大きく異なります。
フランスにおけるエスプレッソは

イタリアに比べ遥かに薄味で、しかも深い焙煎のコーヒーが多く、イタリアのものとは別の飲み物と考えます。どちらが良いと言うものではなく、飲用文化の違いによるものです。
イタリアにおけるエスプレッソは

@苦味が少ない Aこってり濃厚 Bまろやか C香りが豊かでその香りが持続する
この4つがイタリアにおける良いエスプレッソの基本で、焙煎の深さだけによる苦味、焦げ味だけが強く残るコーヒーは最もよくないとされています。
しかし、イタリアでも北部と南部で大きく異なります。
南部では直火メーカーを使用して家庭で楽しむものであり、北部ではバールへ行ってバリスタに入れてもらって飲むものとされています。
エスプレッソとは

世界各国でエスプレッソと呼ばれ、飲まれているコーヒーは各国・地域により、大きく異なります。エスプレッソ=エキスプレスと言う言葉からも推察できるように、基本的には圧力をかけて急速に抽出するのがポイントです。


エスプレッソについて




























































 カプチーノはイタリアで一番人気のあるミルク飲料です。名前の由来は、ローマカトリックのカプチン派修道僧の帽子(カプッチョ)に因んでつけられました。その滑らかな泡、口当たりの良い暖かいミルク、素晴らしく濃厚なエスプレッソのカプチーノは正に最高の飲み物です。

カプチーノやカフェラッテ(カプチーノよりミルクの量が多い飲み物)を味わう為にはエスプレッソコーヒーに温かいミルクを混ぜなければなりません。この暖かいミルクは、口元に近づけると、小さい泡がポンとはじけるやわらかい、液状の泡の層を通って出てきます。暖かいミルク、泡、そしてコーヒーを口の中で混ぜ合わせると甘い味、苦い味、ミルクの味、チョコレートに似た味がひとつに溶け合います。そして飲んだ後は、ゆっくりとまた口の中で別々に別れていきます。

この飲み物を神秘的な飲み物にしているのは、エスプレッソコーヒーと2種類のミルク、つまりスチームドミルクとフォームドミルクの割合です。カプチーノの古典的な比率はエスプレッソ1/3,スチームドミルク1/3、フォームドミルク1/3です。スチームドミルクとはスチームを注入して沸点近くまで熱したミルクのことです。従って熱いですが量はもとの量と変わりません。フォームドミルクとは加熱して、空気を吹き込んだミルクのことです。蒸気を加える過程が終わると、ミルクピッチャーの表面に出てきます。フォームドミルクの理想的な濃度は、形を保ちながらも適度の柔らかさもつ軽く泡立てたクリームと同じです。


イタリアでカフェラッテは家庭の飲み物です。ストーブの上に乗せた抽出器「モカ」で立てたコーヒーと、スチームドミルクと同じ様にストーブで沸点近くまで熱したミルクで毎朝作られています。割合は大体コーヒー1に対してミルクは2から3です。カフェラッテと言っても本格的なエスプレッソではないし、フォームドミルクも使用していないので、フランスのカフェオレと同じような物でしょう。フランスでは大きなカップで飲むのを好み、ミルクをカフェラッテよりも多量に使用しますが、イタリアではテイーカップと呼ぶような大きさのカップを使います。                   


イタリアの家庭では、毎朝このカフェラッテに、ダンク・テイ−・ビスケットなどをコーヒーに浸して食べます。それから勤めに出て、午前半ばにカプチーノとコルネット(クロワッサンに似ているがバターが少ない)のためにコーヒーバールに立ち寄ります。1日の中でミルクコーヒーを飲むのはこれが最後です。後はバールに立ち寄る時は何時もエスプレッソに砂糖を入れて飲むか、カフェマッキャート(MACCHIATO)を飲みます。カフェマッキャートとはエスプレッソに テーブルスプーン2杯の泡立てミルクを加えたものです。

バールでのカフェラッテはエスプレッソ1に対してスチームドミルク4の割合で作りますが、フォームドミルクは表面に浮かべません。子供や療養中の方の飲み物を連想させ、バールでのカフェラッテの注文は極めてまれです。

アメリカでのカフェラッテは、ますます人気の高い飲み物になってきました。その理由としてエスプレッソをイタリア人のようにキュッと飲むのではなく、ゆっくりと時間をかけて飲む人が多く、ラッテやカプチーノはこれに適しているからでしょう。エスプレッソコーヒーにスチームドミルクをタップリ入れて、お好みでフォームドミルクを加えたカフェラッテは,アメリカのコーヒーショップでは定番の飲み物として定着しました。